こんにちは。のびのび商店トレーナーの森田です!!
さて、今日は「柔軟性」つまりもっと柔らかく言い換えると(柔軟性だけに)「やわらかさ」についてお話しさせていただければと思います。
柔らかいはすごい?柔らかいはキレイ?
2016年4月22日。ある一冊の本が世に出ました。
「どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法」
(開脚の女王・Eiko(泉栄子)著・サンマーク出版)
この書籍は一躍ブームとなり開脚本として売れに売れました。その数たるや80万部。
「体が柔らかい」というのが皆さんにとっての「すごい」や「キレイ」というアイコンとして現れ、憧れの対象や想いに繋がっていることが数字によって判明しました。
確かに今より柔軟な体を手に入れることによって、想像より快適な生活を送ることができます。
しかし、ここでみなさんに考えていただきたいことがあります。
このベターっとなるまでの高い柔軟性が本当に必要かどうか。
過度なストレッチの3つの弊害
この書籍の表紙のように床にアゴが付くほどの開脚はインパクトがありますが「無理だろう」という思いがこみ上げつつも、書籍タイトルが好奇心を煽ります。(サンマーク出版さんは他にも面白い本(フィットネスだけではなく)をバンバン出版しているのでご興味ある方はぜひ。)
煽られた好奇心が実践してみたい気持ちに変わった方へ。申し上げますと、通常の体の機能をもった人なら訓練すれば可能です。
ただ、人間には柔軟性の基準というものがあり、柔らかすぎると下記のようなリスクもあることをお伝えしたいのです。
- 関節の不安定さにつながる
- 脱臼やケガにつながる可能性がある
- 力(パワー)の出力低下
関節周りを過度に動かすことによって得られた「柔らか」さは、このようなリスクをはらんでいるのです。
何事もほどほどにのびのびと
対策として、必要以上に広げる過度なストレッチには同時に関節周辺のトレーニング(鍛える)を行うことが重要です。
「ベターっと開脚」の表紙のような体勢は180°の脚の開き(外転の動きといいます)に近づくように広げていきますが、本来であれば外転可動域は90°ですので、左右の脚をそれぞれ45°広げられればそれで機能的には十分と言えます。
ノビルンダモン
とはいえ、あの本の表紙の開脚姿にはみなさん憧れを抱きますよね(笑)
その柔軟性に惑わされ、自己流で行うのは危険です。
機能的に十分になれば生活も十分満足できますので余計な痛みの原因にならないように気をつけましょう。